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犬の読み物 > ゴローへ ( ミア さん、ありがとうございました) |
早いもので、あなたが死んでから8年も経ちました。 ようやくあなたを思い出にできそうです。 私が生まれた年に貰われて来たあなたは丸っこくて狸の子にそっくり。 毎年夏には祖母に毛を刈られ、情けない顔で尻尾を振ったり、猫のミルキーが小屋に潜り込んでも怒らない、穏やかでやさしい犬でしたね。 あなたは9歳で亡くなりました。 あの朝、毛布に包まれていたあなたの温度を、私はまだ忘れられません。 あなたのどこまでも澄んだ黒い目は、柴犬みたいにカールした尻尾は、ゴワゴワした長い毛は、もうこの世にはないでしょう。 でもね、ちゃんと覚えてるよ。忘 れそうになったら、ビデオや写真を見て思い出すから。 たとえ新しく犬を飼っても、絶対に覚えてるから。 |