心臓の僧帽弁が良く閉まらない病気です。
左心房と左心室の間の僧帽弁が変化して締りが悪くなって生じる心臓弁膜症です。

僧帽弁が完全に閉じなくなると左心室が血液を押し出そうとすると本来の大動脈の方向だけでなく、逆方向の左心室に押し戻されてしまいます。
心臓だけでなく肺にも影響を与えてしまいます。

僧帽弁閉鎖不全症は、年齢を重ねるにつれて進行します。
プードル､マルチーズ､シーズー､ポメラニアン､ 高齢の小型犬に多くの発病が見られます。

最初のうちは症状が出ませんが､次第に咳が出たり、運動をしなくなったり、元気も出ず､食欲も落ちてきます。進行すると咳が重くなり､呼吸困難になります。
せきは空せきが多く、夜間から朝方に掛けて多くせきが出ます。
病気が重くなると一晩中せきが止まらないこともあります。
呼吸困難を起こすと、貧血や発作が起きることがあります。
また心臓の働きが低下して､急に不整脈や心不全を引き起こしてしまうケースもあります。

完治は難しいです…
心音を聴診して僧帽弁の閉鎖不全の心雑音を確認することが出来ます。
Ｘ線や心電図や超音波なども使って検査します。

治療方法は、強心剤、利尿剤などの内科療法が主体です。
でも、 専門医の指導を受けて､食事や運動に気をつければ､内科療法で長生きは可能です。
家庭で出来ることはなるべく犬を興奮させないようにして、長い散歩や運動を制限することも大事です。
食事は塩分を控えることが重要です。

どんな犬でも年齢とともに発病する可能性があります。 普段の生活を気をつてください。