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犬の読み物 >(マルの兄 さん、ありがとうございました) |
僕の最愛の弟が母の元へ旅立った。 弟はマルチーズのマルちゃん。 7年前僕の家にやってきた。 親戚がマンションへ引越しした為飼えなくなったのだ。 ある日帰宅すると母が「今度犬が来るよ」と言った。 どんな犬かと尋ねると「コタツの中に入る犬だって。」 と答えた。 「???」と思いつつその日を向かえ帰宅すると その犬がすぐに寄ってきた。 「真っ白な毛で愛らしい姿」この子が今日から僕の弟だ。 それから毎日帰る度にすぐに尻尾を振りながら出迎えてくれた。 それからは、休みの日には散歩や買い物にも常に車に乗せて一緒に行った。 母が他界した時もマルのおかげで僕は何事もなく乗り切れた。 しかし昨年の秋右肩にコブが出来ているのを見つけ獣医に相談したところ、おそらく脂肪袋だろうとのことで、 「もっと大きくなるようならば切除しよう。」とのこになった。 しかしそれは脂肪袋ではなく血液の袋だった。 血液の袋が破裂して内出血したり、 腹の中で出血して手術をしたこともある。 ある時もう限界と判断して切除の手術をしたが血が止まらなく入院生活を余儀なくされた。 白い犬は血液の病気になりやすいらしい。 血液検査をしたら”血小板が測定不能”で返ってきた。 簡単にいうと”血小板が存在しない”とのこと。 薬で何とか血小板を回復させるように治療を行ってはいたが、コブはどんどん大きくなっていった。 また入院して検査をしたところ、「血小板は少し回復したが、どうも血管腫瘍になっているようだ。」といわれ 「もって3ケ月長くて半年」ともいわれた。 それでも一日でも長生きしてもらう為に、抗癌剤治療を行ってきたが、その甲斐も無く弟は逝ってしまった。 「マルちゃん7年間ありがとう。 あっちにはママやばあちゃんもいるから安心しな。 また散歩に連れていってもらまいな。 にいちゃんがそっちに行くにはまだ30年以上かかると思うけど先に行って待っててね。 その時はまた一緒に遊ぼうね。」 7月4日。 今日という日を僕は一生忘れない。 |